おいしさを生む秘密

タケヤみそは、「品質」こそが
すべてと考えています。

1. 選び抜かれた「原料」

みその原料は、
余すことなく製品になるから。

 みそは、原料のすべてがそのまま製品になります。捨てるところがありません。だからこそ原料は、厳しい⽬で選び抜く必要があります。なかでも大事なのが、主原料である大豆です。
 みそづくりには、蒸しただけでおいしく、なめらかな大豆が求められます。タケヤみそでは、早くから世界各地の大豆を研究。現在は、海外の研究所と協力してみそづくりに最適な品種を開発してもらい、国産⼤⾖と⽐べても遜色のない⽩⽬⼤⾖を北米の農家さんから買い付けています。
 また、品質維持のためには、均⼀性や安全性の確保も⼤事になります。⼤⾖を輸送するコンテナは現地で封をされた後、タケヤみその工場まで封が切られません(植物検疫等で必要な場合を除く)。他の品種が混ざらないよう、徹底的な分別管理を行っています。

2. タケヤみそ独自の
「酵母菌」と「乳酸菌」

みその味わいや香りを
決定づける主役たち。

 みそづくりになくてはならないのが微⽣物の働き。なかでも、タケヤみその味わいを決定づけているのは、オリジナルの発酵菌たちです。
 みその香りを生み出す「酵⺟菌」には、当社独自の「Y-8」株を使用しています。創業時の蔵に住み着く多様な微生物の中から選抜したもので、タケヤみそらしい華やかで重厚な⾵味を作り出してくれます。
 また、発酵環境を整え、みその色をきれいに仕上げる「乳酸菌」には、これもオリジナルの「TK-1」株を使⽤。タケヤみそらしい食欲をそそる明るい色を生み出し、味の輪郭がはっきりしたみそになります。
 これらの微生物が、蔵人と力を合わせておいしいみそを作り上げているのです。

3. 信州の自然と
職人の技による「醸造」

おいしいみそを、
伝統の技で、先進技術で。

 信州では古来より、みそは春に仕込み、暑い夏に発酵を進め、温度が下がる秋までじっくり熟成させるものでした。タケヤみそは、この方法=天然醸造を今でも大切にしています。人工的に温度をかけることなく、自然の中で作り上げるみそづくりは、蔵人の経験と感性がものを言います。
 一方、戦後に生まれたのが、人工的に「夏を作って」発酵を促進させる加温醸造の技術。この技術は、大量に安定供給ができるだけでなく、減塩系みそのような新しいみそを作るのにも役立っています。
 天然醸造も加温醸造も、仕込んだ⽇から毎⽇のようにみその状態を五感で確認し、発酵・熟成管理を行っています。それは、まさに子供を育てるようなもの。微生物と「対話」をしながら、ベストな条件を整えていきます。

4. おいしさを保つための「工夫」

ベストなおいしさのまま、
みなさまの元へ。

 タケヤみそ製品は、最後にアルコール(酒精)を⼊れて仕上げます。
 このアルコールは、もともと発酵によって生まれたみその中にあるものと同じで、いわば濃い焼酎のようなものですが、法律上は食品添加物になります。そのため、タケヤみそは「無添加」表示をしていません。それは、おいしいみそを安全にお届けしたいという一心からです。アルコールを入れることでみその中の酵母菌は安定するため、密封した安全な容器に入れてお届けすることができます。また、「ここがベスト」という状態で発酵を止めることにより、お客様の手元に届くまでおいしさをキープできます。
 いわゆる「無添加みそ」では、これらの効果は期待できません。お客様のことを思うからこそ、タケヤみそは無添加みそを発売していないのです。

5. 加熱殺菌しない「生みそ」

みそ本来の香りと個性を、
ぜひ幅広い料理で。

 タケヤみそは「生みそ」です。
 ビールやしょうゆなどは、もともと加熱殺菌してから出荷するものでしたが、現在は技術革新によって非加熱製法が生まれ、「生ビール」「生しょうゆ」などが発売されるようになっています。しかし、みそは逆で、もともと「生」だったのに、最近は加熱殺菌されたものが増えてきました。
 加熱殺菌は、だし入りみそなどを作るときには便利な技法です。一方で、「発酵で生まれた香りが失われる」「酵素の働きが止まる」「みそ汁にしか使えない」「環境負荷が高い」などのデメリットもたくさんあります。

 みそは家庭の味を支える基礎調味料。発酵でできた自然な香りと味をそのままお届けし、そこから先は他の素材と合わせて風味をお楽しみいただくのが本来のあり方、とタケヤみそは考えています。みそで日本の食卓を豊かにしたい。そんな思いで今日も生みそを作り、お届けしているのです。

タケヤのみそづくり