みそ健康レポート
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第5回 みそと動脈硬化の予防
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【1】大豆の成分がコレステロールの上昇を防ぐ(1)
食生活の洋風化が進む中で、血中コレステロールの上昇に悩まされる人が増えてきました。悪玉コレステロールが増加すると高脂血症となり、心筋梗塞に代表される心臓病になりやすくなってしまいます。
コレステロールが食事に大きく影響されるという話をお耳にされたこともあるかと思います。そして、大豆にはコレステロールの上昇を防ぐ、7つもの有効な成分があります。これらの成分は、みそに加工されてもそのまま効果を発揮します。その内容を、ここでご説明します。

(1)リノール酸
必須脂肪酸として有名なリノール酸には、血中コレステロールをそのまま便として排泄する機能があります。大豆のおよそ20%は脂肪分ですが、このうちの51〜58%がリノール酸です。大豆を丸ごと使うみそには、リノール酸も豊富に含まれています。

(2)植物性ステロール

(3)ビタミンE
植物性ステロールは大豆の油脂分の中にある物質で、ホルモン合成の基質となる物質です。腸からコレステロールが吸収されるのを抑制する効果を持っています。
また、ビタミンEは大豆油の中に0.2%ほどある物質で、体内物質の酸化を防止する働きを持っています。また、余分なコレステロールを肝臓に運び、体外へ排出する機能を持つたんぱく質の形成に関係していると考えられています。

さらに、これらの物質は、リノール酸の作用を高める働きを持っているのです。 。 これは直接大豆とは関係のない研究結果ですが、サフラワー油(リノール酸約75%)だけよりも、米ぬか油(リノール酸約35%)を混ぜた方が、コレステロール低下作用が大きいという結果が見られます。これは、違う種類の植物油を混ぜることによって、植物性ステロールやビタミンEの効果がリノール酸の働きをより高めているためと考えられています。

大豆の中には、リノール酸に加え、植物性ステロールやビタミンEも含まれています。コレステロール低下作用が働きやすい状況にあると言えるでしょう。

参考文献
辻 啓介「血中コレステロール値を改善する大豆・7つの成分」みそ健康づくり委員会『みそサイエンス最前線』1999年、pp.46-52。
日本食糧新聞社『現代食品産業事典II 乳肉油脂・菓子編』第4版補訂版、1987年。
山内文男・大久保一良編『大豆の科学』朝倉書店、1992年。
渡辺篤二・海老根英雄・太田輝夫『大豆食品』光琳、1980年。
(注)みそ健康づくり委員会『みそサイエンス最前線』については、1999年2月に改訂版が発行されました。ここでは改訂版にのっとって表示します。
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