私たちの工場がある信州・諏訪はみその生産地としても知られ、現在でも全国のみそ生産量の1割を占める「みそ王国」です。
発展してきた要因には、恵まれた自然条件(冬寒く夏暑く、乾燥していて雑菌の繁殖が少ない)や経済的環境(関東・関西など大消費地に近く、交通機関も古くから発達していた)などもありますが、それに加えて、みそを製造する各社が集まって協力し合い、品質を高めたことも大きな理由とされています。
諏訪のみそ組合の歴史は、古くをたどれば明治45年までさかのぼることができますが、戦後改めて設立された「信州諏訪味噌工業協同組合」が設立50年を迎えたことを記念して、現在「五十年史」を編纂する作業が進められています。
その編纂作業の一環として、先日、古参から若手までの組合員が集まって座談会が開催されました。その中で「戦後すぐの頃は原料がなかなか入手できなかったが、みんなで原料を分け合い、悪い原料は使わないようにがんばった。だから品質がほめられて売れるようになった」、「高度成長期は公害問題があり、味噌屋も排水処理施設を作ることになった。組合でも数社ずつグループになって、競争しつつ協力しながらいち早く対応できた」など、いまの「みそ王国」がどんな苦労の上にできあがったのかを、つぶさに聞くことができました。
「以前に比べると、諏訪の産業におけるみその位置付けが低くなってしまった。もう一度興隆させてほしい」とのお話もあり、がんばらなければ、と思った次第です。
(2004年6月)