2月は暖かい日が続き、逆に3月は冷え込んだりしましたが、いよいよ4月、すっかり信州も暖かくなりました。春の訪れが遅い信州では、4月中旬に梅や桜の花が一斉に咲き始めます。今年は開花も少し早くなるかもしれません。
今年2004年は、七年に一度の「御柱祭」で盛り上がります。いよいよ4月には大木を山から曳き下ろし、豪快な「木落し」などがある「山出し祭」が開催され、多くのお客様で賑わうことになります。諏訪湖畔の当社の売店にも、地元の神社で使われる、御柱を曳く綱が飾られ、ご来店のお客様の目を引いています。
大木が神殿の四方に建てられて神になるこのお祭りの時期、当社でも今年の天然醸造みその仕込みが始まります。天然醸造は自然と人との共同作業。秋までの七ヶ月間、蔵人がその日の気候をみて「みそと相談」しながら毎日世話をしていきます。言うならば神様がみその出来を決めている部分もあるわけで、御柱祭の今年こそは、いいみそができるのでは、と期待しています。
(2004年4月)
例年になく暖かい今年の春。信州諏訪の桜は、まさに御柱祭山出し祭に合わせるように咲き始め、あっという間に散ってしまいました。新緑が目に鮮やかな5月を迎えています。
そういうわけでこの春は諏訪の町は御柱一色に染まっています。4月の「山出し祭」に引き続き、5月は「里曳き祭」が開催されます。勇壮な山出しとは対照的に騎馬行列や長持ちなども繰り出して華やかな里曳きですが、最後は神社の周囲に柱を建てる祭のクライマックス、「建て御柱」が行われて幕を閉じることになります。
先日NHKで、昭和時代の御柱祭を取材した番組が放映されました。諏訪の風景は確かに変わり、お祭の運営方法も少しずつ変化しています。でも御柱祭そのもの、特に参加している人々の顔や雰囲気は、ほとんど変わっていないという印象を受けました。営々と受け継がれて来たものはそう簡単に変化しないということなのでしょうか。
みそづくりも千年にわたって、人々が続けてきたものです。おそらく、現在のみその味は千年前とは全然違うものになっているでしょう。でも、つくり方の基本は変わっていません。これからも守るべきものを守って、大切にみそづくりを続けていきたいと思います。
(2004年5月)
9月まで続いた猛暑、そして次々とやってくる台風と、大変な天気が続いています。こちら信州諏訪でも9月末までは暑かったのですが、10月の声を聞くと同時に涼しく、日によっては肌寒くなってきました。寒暖の差の厳しい信州は特に秋が短く、扇風機を片付けると同時にストーブを用意するようなことは珍しくないのですが、今年もそんな感じです。
今年の春は諏訪大社の御柱祭で大変賑わいましたが、実は地元の人は秋にも御柱祭があります。各地区の神社でそれぞれの規模に合わせた御柱を曳き、建てるからです。由緒ある神社では地元総出で立派な柱を曳きますが、道祖神のような小宮でも御柱があり、直径10cm、高さ50cm程度のかわいい御柱が四本建っています。
もちろん我が社も無縁ではなく、先日は長野県味噌組合の「味噌神社」の御柱を曳き建てましたし、来月はタケヤ独自のお社の御柱があります。このように御柱で明け暮れていくのが、今年申年の諏訪なのです。
(2004年10月)