みそ健康レポート
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第6回 みそは脱アレルゲン食品
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【2】みその発酵・熟成が大豆アレルゲンを分解する
大豆には含まれているアレルゲン Gly m Bd 30K が、なぜみそをはじめとする発酵食品には含まれていないのでしょうか。
 みそづくりには、麹の作り出す酵素によるでんぷんとたんぱく質の分解が欠かせません。酵素の働きによって、みそのうま味が生まれるのです。また、でんぷんやたんぱく質を分解しておかなければ、酵母や乳酸菌がみその風味を作り出すことができません。

アレルゲン Gly m Bd 30K もたんぱく質の一種ですから、酵素によって分解されているのです。原料大豆には多く含まれている Gly m Bd 30K が、みその発酵、熟成過程でどのように減少していくかを調べてみると、以下の図のようになります。 米みそ、麦みそでは、仕込み後1ヶ月で、アレルゲンはほとんど消滅しています。また、大豆麹を使う豆みそでは、アレルゲンの消滅に3ヶ月ほどかかりますが、通常豆みそは完成まで1年以上寝かせるので、製品みそにはほぼアレルゲンはないと言っていいでしょう。

また、米みそ、麦みそには5大アレルギー食品に含まれる米、麦を使っていますが、これら米や麦のアレルゲンも、麹菌の出す酵素によって分解、消滅することがわかっています。

小川教授は、安全をみて熟成期間3ヶ月以上のみそであれば、ほぼアレルゲンが消滅すると考えてよいだろうと述べています。アレルギー患者の方も、担当医の方と相談の上、みそ汁を食卓に並べ、豊かな食生活をお楽しみください。

参考文献
小川 正「みそは大豆アレルギーの人でも食べられる天然の『脱アレルゲン食品』」みそ健康づくり委員会『みそサイエンス最前線』1999年、pp.73-82。
中央味噌研究所監修『みそ知り博士のQ&A100』みそ健康づくり委員会、1993年。
(注)みそ健康づくり委員会『みそサイエンス最前線』については、1999年2月に改訂版が発行されました。ここでは改訂版にのっとって表示します。
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